子育て総力戦研究所

父親から見た23区近郊車なし子育て

おでかけ向け抱っこ紐の購入検討について

抱っこ紐の種類が多すぎてよくわからない人向け

 抱っこ紐は、伸縮性のある布をタスキのように掛けるものから、高所作業用ハーネスのようにゴツイものまで種類がいろいろあります。
 後者になるほど、体幹で赤ちゃんを支えられる構造であることから、運搬が楽になりますが、機構が複雑になり高価、かつ装着が面倒になります。

 東京近郊で車を持たずに生活をする場合、ベビーカーで移動するのに限界がある(バスや混雑した電車に乗る際はベビーカーを畳まなければならないため)こと、徒歩で近所のスーパー・コンビニ・クリニックに行くのにベビーカーでは窮屈な場所が多いと思われ、そうしたおでかけ向けには、支える機構がしっかりとした後者の抱っこ紐が必須ではないかと考えています。
 他方、郊外で車生活が基本の場合、買い物に行った際もベビーカーを転がすのが容易な環境であること、電車やバスでの移動が少ないと予想されることから、基本的に短時間・家の中で使用することを想定した前者の抱っこ紐で十分なのではないかと思います。(もちろん、散歩や移動先でしっかりした抱っこ紐が役に立つケースも多々あると思います)
 この記事では、後者の最もしっかりしたタイプ(街中で付けている人を良く見かけるタイプ)の抱っこ紐を検討します。

比較対象

 楽天の抱っこ紐ジャンルの上位商品の中から2万円台以上のモデルをピックアップすると、

 ①エルゴベビー オムニブリーズ ¥25300
 ②ベビービョルン ハーモニー ¥31900
 ③エアバギー ベビーキャリア ¥39600
 ④キューズベリー NICO  ¥27500
 アップリカ コアラ ウルトラメッシュ ¥26340
 ⑥angelette ベビーキャリアオール ¥32450

あたりが出てきます。特にエルゴベビーとベビービョルンは2巨頭といってもよいぐらい市場占有率が高いと思われます。ここでは、実店舗で試着を行った①②⑤⑥について比較検討してみます。

機構・装着方法の違い

 基本的に、どのメーカー・ブランドのものも、肩紐+腰ベルトで赤ちゃんポケット(この記事では便宜上、赤ちゃんを支える布をこう呼びます)をホールドするという仕組みですが、肩紐・腰ベルトの仕様や、バックルの付けやすさ、構造が複雑かどうかというのが異なります。
 ①エルゴベビーのオムニブリーズについては、装着順が独特で、腰ベルトを締める→赤ちゃんを抱く→赤ちゃんポケットと肩紐を同時に付ける・締めるという装着方法になります。背中側での肩紐まわりのセットを赤ちゃんを抱いている状態で行うこと、赤ちゃんを下げる時も肩紐を外す必要があるため、慣れるまでの動作が難しく不安定である一方、機構が単純となり慣れれば装着が早いというメリットがあります。また、肩回りの柔軟性が求められそうです。腰ベルト主体の機構ですので、おんぶに切り替える際に不安定なことも特徴です。
 ②ベビービョルンのハーモニーについては、装着方法として一般的な、腰ベルト・肩紐をかぶる・締める→赤ちゃんを抱く→赤ちゃんポケットを付ける・締めるという動作になります。締めるバックル数が多いので煩雑で時間はかかりますが、エルゴベビーより赤ちゃんの体勢が安定していて誰でもできるやり方です。
 ⑤アップリカ・コアラウルトラメッシュについても基本的にはベビービョルンと同様ですが、肩紐・腰ベルト装着後、片方だけ肩紐を外し、赤ちゃんポケットに赤ちゃんを「入れる」ような動作となっているのが特徴です。
 ⑥angelette ベビーキャリアオールについては、ベビービョルンと装着方法・機構が全く一緒です。当然腰ベルト・肩紐・バックルの形状が異なるため、装着感・荷重の感じ方は変わると思います。

おわりに

 抱っこ紐については、最も肝心なのは抱っこ中の荷重のかかり方ですが、それに関しては各社全力を挙げて調整しており、バックルを適切に締めればそう大きく変わらないとみられるところ、差別化される部分は装着・解除時の動作であり、ここについてはカタログ等を見比べてもわからないため、実店舗で試着するか、各商品の動画を見比べるなどして、動作フローを確認してから決定した方が良いと感じました。

 なお、うちの家では、友人からコニーの抱っこ紐をもらいましたが、あまり長時間抱っこするには向いていないことから、家の中であやすための使用とし、おでかけ用抱っこ紐として、装着する際の安定性からベビービョルンのハーモニーを出産・子育て応援ギフトでもらおうと考えています。

8/25追記

 ベビービョルン・ハーモニーが届き、使わない日はないほどヘビーユーズしています。付けやすい・抱き上げやすいのは間違いないですが、細身だと各種ベルトの長さが余りやすい、降ろすときにバックルを片手で外すのが少し難しいというのが感想です。とはいえ、子どもを抱っこしている間も両手が空くため、外出のハードルがとても下がり、基本的に片手で握らなければならないベビーカーよりも多用しています。

 ベビービョルンである必然性はありませんが、乳児期の必需品の一つに挙げられると考えています。