子育て総力戦研究所

父親から見た23区近郊車なし子育て

仕事と育児の両立(?)に関する雑感

 復帰以降更新が滞っておりすいません。

 まだ共働きになっておらず、仕事と育児の両立というほどのことをしていないので、両立界の入り口に立ってその世界を眺めた際の所見ぐらいしか書けません。

 現在は、原則フルタイム全日出社(テレワークなし)なため、8時半頃家を出て、20~22時頃帰宅する生活を送っています。当然、平日の育児や家事はほとんどできておらず、唯一、深夜同室で寝ることだけをしています(※夜間授乳は別室の妻対応)。勿論土日については、これまで同様に家事のほとんどと授乳以外の育児を行っています。

 この状況下で感じたこととしては
 ①互いの息抜きの時間の確保が難しいことによるストレス
 ②万障を繰り合わせることが難しいことによるストレス
 ③仕事モードと育児モードの精神的な切り替えが難しいことによるストレス
 が挙げられます。

 

①息抜き時間の確保が難しい

 1週間は168時間しかないところ、このうち通勤時間等含めて約60時間が仕事に、約56時間が睡眠に、約15時間が食事や入浴に充てられます。この時点で夫に残された可処分時間は約40時間となります。すなわち、妻が育児の即応態勢から解放され、別のことをできる時間が週40時間程度しかないことになります。

 とはいえ、この40時間を全て妻に割り当てた場合には、逆に夫の可処分時間が0となり、起きている間常に仕事をしているか育児の即応態勢をとっているかという状況になります。

 これは流石に非現実的なので、実際には通信容量のように家族でシェアすることになるのですが、それまでの二人育休育児態勢からすれば、可処分時間が週100時間→週40時間と大幅に低下することで双方にかなりのストレスが生じます。

 勿論、育児の即応態勢にいる間の親への負荷は新生児期から徐々に低下しているはずですが、この負荷の低下がゆっくりと進行するのに対し、職場復帰による可処分時間の低下が一気に発生するため、前後でかなりのギャップを感じられると思います。

 これに係る対策としては、育児即応態勢中でもなるべく気を張らないことや、育児即応態勢中でもできる趣味を見つける、あるいは趣味の形態を育児即応態勢に寄せるといったことで、疑似的に可処分時間をチャージすることが最善かと思います。

 

 ②万障を繰り合わせることが難しい

 よく言われる、育児と仕事の時間的なすり合わせで、今のところ仕事と育児以外でさらに日程が動かせない用事ができたり、片方の親が病気になった場合、それら3つ全てを成り立たせることに追加的な調整コストを生じる可能性が高まると感じています。そういう意味では上記の可処分時間の議論と同根だとは思いますが、この先、共働きとなった場合、保育園や子どもの病休に対して育児と仕事が正面から衝突することも想定され、そうした意味でも「万障を繰り合わせる」ことの難しさというのが根源的にあると思います。

 これに係る対策としては、なるべく部外協力者を確保するということに尽きると思います。具体的には育児部門では親族や委託業者を入れやすいようにしておくこと、業務部門では上司同僚部下に対し貢献ゲージを溜めておいたり、業務状況を頻繁に共有することで、不在としやすい環境づくりが大切かと思います。

 

 ③仕事モードと育児モードの精神的な切り替えが難しい

 これは完全に慣れの世界と思いますが、仕事で使う脳の部位と育児で使う脳の部位が全然違うように感じており、ある意味では気分転換になるのですが、1日に3~4時間残業して帰宅した後に仕事モードから育児モードに転換できないというところが正直あります。

 これについては、新たな環境に適応させるよう脳を訓練するしかないので日々の習慣付けで如何様にもなると考えています。

 

 育児に係る家庭内バランスについては主として以上の要因がリスクとして考えられるところ、これらを理解した上で、父母双方の自己実現や社会的ネットワークの維持・発展も含めたより持続的な育児の実現を目指していくべきだと思います。